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2021.5.1 BEFORE レンズ, 選び方

メガネのレンズは薄い方がいい?薄型レンズについて解説!

「薄型レンズにしても追加料金0円!」というサービスを提供しているメガネ屋さんが増えていますが、「メガネのレンズはできるだけ薄い方がいい!」と、なんとなくそう思っていませんか?実は薄型レンズにはメリットもデメリットもあるんです。今回は薄型レンズについてお話します!

薄型レンズとは

近視・遠視・乱視の矯正のためにはレンズに「度数」が必要です。度数は高くなればなるほど光を曲げる力も強くなるのでレンズに厚みが生じます。メガネの度数が高いと、フレームにレンズをはめた時に厚みが目立ってしまいます。これを解消するために作られたのが薄型設計のレンズです。

薄型と言っても、削って薄くしている訳ではなくレンズを圧縮して薄型にしています

薄型レンズのメリット

薄型レンズのメリットは何と言ってもレンズの厚みを抑えることができるというのが1番のメリットです。メガネの度数が高いとレンズの厚みが増し、フレームに入れた時にはみ出る部分がより厚くなります。

その人の度数でできる限り厚みを抑えて仕上がりを綺麗にしたいという場合は薄型レンズを選ぶのが妥当でしょう。

薄型レンズの種類

薄型レンズの種類は「屈折率」で分かれていて、数字で表記されます。数字が大きくなればなるほど薄型設計を意味します。屈折率1.55/1.60/1.67/1.70/1.74などが、メジャーに格安チェーン店や一般的なメガネ屋さんで取り扱われています。

もちろんこの他にもたくさんレンズの種類があり、東海光学さんが出している1.76レンズが現状世界最薄と言われています。

薄型レンズにもデメリットがある

’薄型レンズの追加料金0円’という宣伝文句のせいか、レンズは薄ければ薄い方がいいという考えを持つ方が増えていますが、一概にそうではありません。薄型レンズが悪いというわけではなく、適切な選び方をしないと損をしてしまう可能性があるということです。これから紹介する薄型レンズのデメリットも理解した上で自分に合ったレンズを選びましょう。

薄型にしても極端に薄くはならない

薄型レンズはレンズを削って薄くしているのではなく、レンズを圧縮して薄型にしています。そのため、薄くできるのにも限界があります。選ぶフレームの大きさによっては薄型にしてもあまり違いが出ず、思っていたほど薄くならなかったということもあり得るのです。

また、度数が低い人が薄型レンズを選んでも0.2mm変わるか変わらないかぐらいの違いしか出ません。度数が低い人は無理に薄型に変えなくても十分薄く仕上がる可能性もあるので注意が必要です。

薄型にしても重さは変わらない

「軽い方がいいから薄型がいいんじゃない?」と、店頭でおっしゃったお客様がたくさんいました。先にも説明したとおり、レンズは圧縮して薄型にしているので重さは薄型にしてもしなくてもさほど変わりません。

レンズの透明度がやや下がる

薄型に加工する工程で、レンズを圧縮するためにレンズに化学薬品を加えるので薄型にレンズの透明度がやや下がっていきます。極端に濁ったりするわけではなく、圧縮の少ない1.60と薄型の1.74を比べた時にようやくわかる程度の透明度ですがレンズを通して見た時に色にじみが発生しやすくなります。

必要以上に薄型にしてしまうと見え方の質を落としてしまいかねないので注意が必要です。

強度が下がる

レンズに圧をかけて薄くしている分、レンズの強度がやや下がります。フレームデザインが縁ありのものであればさほど影響はありませんが、下半分または上半分がないようなナイロールタイプのフレームを選ぶ際は注意が必要です

ナイロールタイプのフレームはレンズに溝を掘り、そこにテグスをひっかけてレンズを固定します。レンズ自体がむき出しになるのと、溝を掘るため凹部分が欠けやすくなります。

価格が上がる

チェーン店ではどれだけ薄型レンズを選んでも追加料金0円と宣伝していますが、一般的には薄型・超薄型レンズは価格が上がります。レンズのグレードによって値段は大きく変わりますが追加で何万円もかかることもザラにあります。同じ屈折率1.74のレンズでも格安チェーン店とその他メガネ屋さんのものではレンズのグレードが違うので、お値段が張る分快適な見え方が得られるでしょう。

どういう人が薄型レンズを選べばいいの?

結論から言うと度数が強くない人は超薄型にする必要はありません。-6.00以上の人は超薄型の1.70/1.74/1.76を選んで損はないと思いますが、それ以下の方は屈折率1.60/1.67で十分だと思います。

レンズの厚みが出やすい大きめのフレームデザインを選んだ場合も薄型レンズを選ぶと極力厚みを抑えることができるので「厚みが気になるけどどうしてもこのデザインがいい!」ということであれば超薄型を選択しても良いでしょう。

顔が小さい・左右の目の距離が近いという方も厚みが出やすくなる可能性がありますので超薄型レンズという選択肢もアリだと思います。

薄型にすると目が小さくならない?

これも勘違いしている方が多いのですが、薄型レンズにしても目は小さくなります。厳密に言えば若干マシにはなりますが変わったとしても0.5mm程度の差。そこまで効果は大きくありません。

目が小さくならないようにするためにはフレームデザインが重要です。なるべくレンズの大きさが小ぶりなもの・レンズの横幅が狭いものを選ぶとレンズの中心の薄い部分のみフレームにおさめて作成できるので見た目も目が小さくなる効果も抑えられます。

まとめ

レンズは薄ければより良いというのは間違い。度数が高い人は超薄型レンズを選んで作成するのが良いと思いますが、そこまで度数がきつくない方は超薄型でなくでも十分綺麗に仕上がります。

「どのレンズを選んでも追加料金なしだったらとりあえず薄いので作ろう!」と安易に選ぶのは危険です。お店の人と一緒に自分の度数やフレームデザインを考慮した上で適切なレンズを選ぶようにしてください。

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